旅と映画

行ったところと観た映画の個人的な記録

サラエヴォの銃声

KBCシネマで、タニス・タノヴィッチ監督の「サラエヴォの銃声」を鑑賞。
第一次世界大戦のきっかけとなった「サラエヴォ事件」から100年、記念式典を控える「ホテルヨーロッパ」でのできごとを撮った、ワンシュチュエーション映画だ。
登場人物はホテルの女性主任、ランドリー部門で働いている彼女の母親、フランスから式典に招かれた男性、サラエヴォ事件を取材する女性ジャーナリスト、そしてサラエヴォ事件でオーストリア皇太子夫妻を射殺したガヴリロ・プリンツィプと同じ名前を持つ青年などだ。
格調高い立派なホテルであるが、実は資金繰りに困っていて、従業員の給与を2ヶ月払うことができていない。
従業員たちはストライキを計画しており、それを知った支配人はストライキのリーダーを暴力でねじ伏せる。
一方、ホテルの屋上では女性ジャーナリストを聞き役に、サラエヴォ事件に関するテレビ番組が撮影されている。番組のゲストにガヴリロ・プリンツィプと同じ名前を持つ青年が招かれ、女性ジャーナリストと激しい議論を繰り広げる。
物語は、もう一度サラエヴォの街に銃声が響くまでを描いている。銃を撃つのは誰で、銃弾は誰の胸を貫くのか。手に汗握る、サスペンスでもある。
ところで、いささか安直な発想であるけれど、もしこれを安重根伊藤博文暗殺に置き換えるとしたら、どんな映画ができるだろう?と考えた。
安重根伊藤博文暗殺は1909年なので、「100年後」を描くとしたら、舞台は2009年になる。(大統領は李明博
調べてみると、2009年10月26日は実際に韓国で様々な関連イベントが行われていたようである。
そのイベントの準備に奔走する人々を中心に、安重根と同じ名前を持つ青年や、イベントを妨害しようと目論む日本人の極右などを登場させたら、どんな映画になるだろうか?