旅と映画

行ったところと観た映画の個人的な記録

福岡

久留米とドイツ兵3. [ドイツ兵俘虜慰霊碑、ほか戦跡]

ドイツ兵俘虜慰霊碑は、JR南久留米駅から歩いて20分ほどのところにある。慰霊碑のほか旧陸軍に関係する戦跡がいくつか残っているので、それらも併せて訪ねてみた。 まず、歩いていると唐突に「忠霊鎮護之地」と刻まれた石碑が見えてくる。大きくカーブした…

久留米とドイツ兵2. [俘虜収容所での生活]

1914(大正3)年10月、久留米にドイツ兵俘虜(捕虜)を収容するための収容所が設置された。全国で最初に設置された収容所である。所長は樫村弘道が務めた。 京町の梅林寺、日吉町の大谷派教務所・事務所、篠山町の香霞園、三井郡上荒木(こうだらき)村の高…

久留米とドイツ兵1. [軍都としての久留米]

一度ゆっくり訪ねてみたいのだけど、なかなか叶わずにいるところの一つに、久留米がある。福岡県の南部、筑後平野に位置する久留米市は、私が住んでいる福岡市から西鉄電車の特急に乗れば30分。筑後川がゆったりと流れ、文化の香りがする素敵な街である。仕…

伊藤野枝の故郷・今宿を訪ねる3.

伊藤野枝の死からちょうど1ヶ月後の1923年10月16日、親族によって故郷の今宿で葬儀が行われた。右翼団体や在郷軍人会の反対にあい、警察が警備する中での物々しい葬儀だった。今宿松原の共同墓地に墓標が建てられるが、引っこ抜かれるなどの嫌がらせを受け…

伊藤野枝の故郷・今宿を訪ねる2.

東京から来た知人を、伊藤野枝の生家跡や今宿の海岸に案内した後は、野枝の墓に手を合わせに向かった。 関東大震災時の混乱に乗じ、野枝と大杉栄、そのおいの橘宗一が官憲に虐殺されたのは1923年9月16日のことだ。被災した大杉の弟を横浜まで見舞いに行き、…

伊藤野枝の故郷・今宿を訪ねる1.

2018年に山梨で行われた金子文子の追悼式に参加したことが縁で知り合った方が、福岡に来られるというので伊藤野枝の故郷である今宿をご案内した。今宿は福岡の中心地・天神から電車で西へ20分ほど。昔は福岡藩と唐津藩(現在の佐賀県唐津市)を結ぶ唐津街道…

伊藤野枝の今宿

世間は代替わりで盛り上がっている5月1日、韓国から国民文化研究所のKさんが福岡にいらっしゃったので、友人のFさん、Iさんの案内で伊藤野枝ゆかりの場所を訪ねてきた。 日本で最も有名な女性アナキストと言って過言ではないであろう伊藤野枝は、1895年…