2日目、仁寺洞のホテルをチェックアウトして聞慶に向かう。地下鉄安国駅から東ソウル総合バスターミナルのあるカンビョン駅までは約30分。今回はトラブルもなくすいすい行けて、10時20分発の高速バスに乗ることができた。
バスの中からの風景。このバベルの塔みたいなの、何だったっけ。
聞慶までは約2時間なので、12時半には到着できるだろうと踏んでいた。が。道路がやけに混むのである。のろのろとしか進めないところも。しかも、前2回は聞慶バスターミナルまでノンストップだったと記憶しているが、今回は途中で何度かバス停に停車。これまで乗ったバスとはコースが違うのだろうか?
結局、聞慶に到着したのは13時過ぎ。
それでも、14時には朴烈義士記念館に着けるはずだ。ターミナルの裏にある中華屋さん(初めて聞慶に行った時にも入ったお店)でジャジャン麺を食べ、マウルバスに乗って出発だ。
が。これまた、今まで通ったことがない道をバスが通るのである。前に乗ったバスと違うのかな?と困惑している間にまさかの事態。何と聞慶訪問3回目にして、ついにバス停を乗り過ごす。記念館に行くためにはシニョンというバス停で降りなければいけないのに、「あ、今のシニョン?」と思った時にはすでに通り過ぎていたのである。
バスは山道を走っている。今、下手に降りると山道を歩く羽目になる。4月の金子文子の故郷での苦行が脳裏をよぎる。危険だ。そうだ、バスの行先にジョンチョンとあったではないか。ジョンチョンに行くのなら、近くに大きなバスターミナルがあるはずだ。そこまで行って、もう一度シニョン行きのバスに乗る方が確実だ。
というわけで、急きょ「聞慶観光」と割り切り、このままジョンチョンまで行くこととする。まぁ、ジョンチョンに着くまで、気が気ではなかったです。本当にバスターミナルの近くに止まるのだろうか、このままとんでもないところに行ってしまうのではないかと。朴烈、タスケテー。
しかし、2、30分走るとどうやら市街地らしいにぎやかな街並みになってきて、バスターミナルの近くで降りることができた。
ちなみにこの日のソウルの最高気温は27度の予報だが、聞慶はあきらかにそれ以上。一足先に夏が来てしまったような暑さ。日傘をさしているものの、バスを待っているだけで汗が噴き出してくる。今からシニョンまで行ったとして、シニョンから記念館までは15分ほど歩かなくてはならない。それならもう、今ここでタクシーを拾った方がいいのではないか。
ふと見ると、タクシーの運転手さんたちが雑貨屋の前で雑談をしながらアイスを食べている。(暑いからね)そこに近づき、あの~、朴烈義士記念館まで行きたいんですが・・・と言ってみる。途端に「박열의사(朴烈義士)?」「박열의사(朴烈義士)?」とザワザワ。あ、ここですとメモ帳に書いた住所を見せて事なきを得る。
後で思ったけれど、多分、聞慶まで高速バスで来て、そこからバスやタクシーで記念館に行く人は少ないのではないか。きっと、皆車で行くのだろう。