東大島文化センターでの「関東大震災96周年 中国人受難者追悼式」に参加した後、王希天（ワンシーチェン）が殺害された逆井（さかさい）橋に行ってみた。東大島文化センターから歩いて15分くらいだったろうか。
王希天が殺害されたのは９月12日。田原洋「関東大震災と中国人 王希天事件を追跡する」（岩波現代文庫）によると、王希天は亀戸署に留置されていたが、12日の午前３時頃、「習志野の収容所に収容されている中国人が騒ぐので、行ってしずめてやってくれ」と言われて軍人とともに表に出た。それから逆井橋のたもとまで連れていかれ、待機していた軍人に日本刀で後ろから切られて絶命。遺体は証拠隠滅のために切り刻まれ、川に捨てられた。このため、王希天の生死は長らくわからず、殺されていたことを家族が知ったのは1990年だという。
私が逆井橋を訪ねた９月８日は台風が近付いていてとても蒸し暑い日だったが、せっかくなのでそのまま歩いて亀戸に向かった。途中、亀戸中央公園で一休みをして、亀戸事件犠牲者之碑がある浄心寺に立ち寄る。この日はここでも追悼式が行われていた。疲れていたので式には参加をしなかったけれど、犠牲者之碑に手を合わせ、受付で署名だけしたら人形焼きをいただいた。福岡に帰ってからオーブンで温めて食べたけど、美味しかった。
それから巣鴨に戻り、商店街をぶらり。韓国料理のお店でマッコリなど飲んでいる内に、いよいよ台風が近付いてきたと見え、風が強くなってきたのでホテルに戻る。
